イギリスの音楽雑誌が30人のアーティストによるポール・ウェラーの30曲『Paul Weller’s 30 best songs』というのを公開しました!
http://www.uncut.co.uk/features/paul-wellers-30-best-songs-68698
時間があるときに少しずつ訳して紹介します。(1日か2日に数曲ずつ、といったペースで。。)今日はその第4弾です。
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27:「TALES FROM THE RIVERBANK」(The Jam「Absolute Beginners」のB面に収録)
選曲者:リック・バックラー(ザ・ジャムのドラマー)
この曲が好きだね。負け犬って感じだからね。特に注目を浴びた曲でもない。それにそんなに演奏しなかった曲だ。
でも、鋭さはいまでも際立ってるね。
あの時は、バンドがピークだったんだ。ご存知のとおり、僕らはライブバンドだった。この曲の前まではライブのノリのまま、つまり、ライブでやっている曲をそのままレコーディングしていたんだけど、この曲はスタジオで生まれたんだ。
この曲の雰囲気が凄くすきだ。この雰囲気は作り出すのが難しい。人工的でなく、自然に生まれてきた感じだね。
こんなにも自然で完璧なサウンドを作り出してしまうと、作曲やレコーディングをしていたとしても、そういった機械的な作業の記憶は忘れてしまっているんだよ。
この曲はポールが書いた詩、つまり彼が言わんとする全てのことが反映されている気がする。彼は場面や情景といったものをしっかりと把握しているし、実測的なレベルで物事の状況を捉えているんだ。たとえ、同じ状況にいなかったとしてもね。
自分にノスタルジックがあるかは判らないけど、このレコードには安らぎみたいなものは感じるかな。親しみというかね。
「Wild Wood」なんかを聴くと、ポールが過去に行っていたことの延長線上にあるのは明白だね。ただし、それ以降のポールの曲を俺はそんなに聴いてはいないけどね。
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以上、リック・バックラーの回でした。