Paul Weller’s 30 best songs no.18「LITTLE BOY SOLDIERS」&no.17「STRANGE TOWN」

(2015年10月4日)

イギリスの音楽雑誌が30人のアーティストによるポール・ウェラーの30曲『Paul Weller’s 30 best songs』というのを公開しました!

http://www.uncut.co.uk/features/paul-wellers-30-best-songs-68698

時間があるときに少しずつ訳して紹介します。今日は2つ掲載します!

今日はその第13弾と14弾です。

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「LITTLE BOY SOLDIERS」レイ・ウィンストン(俳優)

私はずっとザ・ジャムのファンだったんだが、実際にポールと会ったのは6年前のベルリンが初めてだった。
私達は同じスタジオで仕事をしていて、同じころに終えたんだ。

私達は似た境遇にいるんだよ。ポールの親父さんはボクサーだっただろ。だから、すぐに仲良くなったよ。それから、彼の音楽をもっと聴くようになったんだ。

私は以前にドンマー・ウェアハウスという劇場で「To The Green Fields And Beyond」という芝居に出たことある。その芝居は、第1次世界大戦の時、戦車に乗っていた兵隊たちの戦場に行く前夜を描いた物語で、その兵隊の役を練習しているときに何度も「LITTLE BOY SOLDIERS」を聞いていたんだ。

「LITTLE BOY SOLDIERS」は3分程度の曲だがポールは物語を伝えるのと同時に、戦場の雰囲気も作り上げている。「俺は君にお別れの歌を歌う/その物語を伝えるよ/どうやって善が勝っていきたか」という詞でね。不必要な「若者の無駄死に」について歌っているんだ。

私は時々、ポールは映画を撮るべきだと思うよ。だって、彼の音楽にはそういった面も持ち合わせているんだから。

彼は絵も描く。愛すべき変わり者でもある。でも、人に対して偉ぶらない。最近のポップスターは5枚くらいアルバムを売って、あとは自分がどう格好良く映るかを気にしているだけだろ。ポールは違う。それとは対極のところにいるね。
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「STRANGE TOWN」クレイグ・フィン(ホールド・ステディ)

アメリカ人にとって、ジャムの音楽はとてもイギリスらしいものなんだ。知らない言葉も多いしね。フレーズとか場所の名前とか、ほとんど暗号みたいな感じさ。違う言語を話しているんだ。だから、アメリカのメインストリームの視点から見ると、彼らはイギリスすぎたんだよ。「STRANGE TOWN」は郊外を離れて都会へ出ていく歌だね。似たようなロックロールの歌はいくつもあるんだけど、この曲は特に”イギリスの”ロックンロールって感じさ。

「In The City」や「Going Underground」は都会のエキサイティングな面を歌っているけど、「STRANGE TOWN」は”恐怖心”みたいなものを歌っているよね。

僕は郊外からミネアポリスの街に行く途中のバスで、「そこになにがあるのか、どんなことが起こっているのか、どんなレコードあるのか」が不安だったよ。でも、ミネアポリスの音楽を聴いて、僕自身も僕の友達も全員、何かの可能性を感じたんだ。いつか、この大都市で成功するってね。

ポールはそういった間隔を、とてもロマンティックな音楽にしている。彼はそうことに長けている偉大なソングライターだよ。彼は、「説明できないけど感じることのできるもの」を言葉にしているんだ。
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訳していて、役者さんとアメリカ人から見たウェラーの捉え方がとても面白いと思いました。
なんとか、来日までに全て訳したい。。。