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In mod we trust

2011/11/16
参照元 http://www.shortlist.com/entertainment/music/paul-weller

インタビュー前にウェラーはニヤリと笑いながら、
「ノエルは俺のことで頭がいっぱいなんだな。いつもインタビューで俺のことを話すんだよ。」
と以前、このサイト(Short List)がインタビューした
元オアシスのノエル・ギャラガーについて語ってくれた。

35年前に、ジャムのメンバーとしてミュージックシーンに登場して以来、
本年53歳になるウェラーは、その間、音楽に限らず、
ファッションやヘヤースタイルまで完璧なものを見せつけてきた。

そんな彼にリアム・ギャラガーが自身のブランドPretty Greenのデザインを依頼するのは
何ら不思議はないが、まさかファッション業に専念するなんてことは、、いやいや、
そんな心配は無用だった。

(インタビュアーはQ    ウェラーはW)

Q. Pretty Greenの新作コレクションをデザインしましたが、ということはリアムは
あなたのボスってことになるのでしょうか?

W:(笑)ああ、そうだよ。俺はリアムのために働いてるんだ。
奴の下で働いてるんだよ。。いや、冗談さ。リアムは何も口出ししてこなかったよ。
俺がデザインを見せて、奴が気に入って、新作を発表したってわけさ。

Pretty Greenは去年ロイヤルアルバートホールでやったライブの時に、
俺のスーツを作ってくれたのがきっかけで、付き合いが始まったんだ。

Q.あなたにとって、音楽をやるときに服装というものは重要なものなのでしょうか?

W:俺が育った時代は音楽とファッションが密接な頃だったんだ。
もし、バンドの音楽が好きだったら、そのバンドのファッションやヘヤースタイル、
メンバーの振る舞い、そしてどんなものから影響を受けているのかといったものも
好きになるんだよ。

みんなそういうもんだった。今は、そういった感覚をみんなが持っているかは判らないけど、
俺らの世代にとって、それが憧れているということだったんだよ。
そんなことは70年代終わりか、80年代くらいまではあった。

今は全ての流れが早すぎるんだよ。。
まぁ、バンドは続かなくても、そのバンドのファッションは残っていたりもするけどな。

Q.最近のメンズファッションの流行でおかしいなと思うことはありますか?

W:スーツ上下をトレイナーと一緒に着るのは変だと思う。
俺はあんなことやったことないね。少し古臭いスタイルっていうか60’sだよね。
キース・リチャーズやロン・ウッドなんかがやってるんだけど。

まぁ、勝手な想像だが、「俺は着心地の良いものを着たいんだ」とでも
思ってるのかもな。願わくば、俺にそんな気が起きないで欲しいね。
だって、あれはやっちゃいけないことだよ。

ジャージやトレイナーはジムで着るもんだろ。
でも、最近じゃ毎日ハイストリートで見るよな。 いや、俺はやりたくないね。

Q.では、どんなスタイルがカッコいいと思いますか?

W:ブライアン・コックス(元ポップスターだった物理学者)はとても好きだよ。
ヘヤースタイルが良いな。

Q.もし、髪の毛が薄くなってきたら、ルーニー(イングランド代表のサッカー選手。
最近、自然に伸びる植毛手術をしたことで有名)みたいにしますか?

W:何??ああ、植毛か。たぶんな、それかカツラをかぶるかだな。

Q.ストーン・ローゼスが最近再結成を発表して、その後にリアムがオアシスを
再結成するプランを何処かで話していましたが…

W:それ本当か? 早すぎんじゃねぇか。

Q.私もそう思います。
なぜ、バンドの再結成というのはあんな大ごとになるんでしょうね?

W:簡単に金になるからさ。 そうだろ?

Q.あなたは常々、「ジャムの再結成はあり得ない」と話していますが、
本当に少しも考えたことはないんですか?

W:ないね。だから、一文無しにはなりたくない。
ローゼスの再結成は金銭的なものがあるのは明白じゃないか。

あ、でも、マニがローゼスをやりたがっていたのも知ってるよ。
マニは本当にローゼスのメンバーが好きで、バンドが好きで、
また一緒にやりたがってたんだよ。

でも、イアン・ブラウンやジョン・スクワイアには、
そんなに情熱があるとは思えないんだよな。

だって、あのローゼスがすごかった時を
みんな知ってるんだよ。

まぁバンドがトリビュートされ続けるのを選ぶか、
あえて再結成してクラシックなアルバム(※)を演奏するのを選ぶかってとこか。

※英語のClassicクラシックには「かつての名作」と「傑作」の二つの意味があり、
この発言は「かつての名作」の意味。

Q.では、あなたはクラシックなアルバムのライブはやらないんですね?

W:いや、来年、俺はクラシックなアルバム(※)のライブをやるよ。
だが、それは俺の場合は、めちゃめちゃ凄い新作のことだ。
20年前のもんじゃねぇ。

※こちらの発言のクラシックは「傑作」の意味。

Q.では、あなたの過去を愛するノスタルジアというものへの考えとは
どういうものなのでしょうか?あなたは60’sや70’sのスタイルを愛していますし….

W:60’sや70’sは俺を夢中にさせるんだよな。変なことなんだけど。

誰かが少しだけでも、あの時代のテイストやセンスを
ちょっとでも現代に持ち込んだりすると懐かしむんだけど。

でも、遠ざかりたい気分にもなる。
まぁ、ノスタルジアっていうのは誰もが味わいたい変なものってとこかな。

でも、それを俺は追い求めようとは思わない。それに新人バンドにとっても
いいことではない気がする。勘違いしないでくれよ。良いバンドがいないって
わけじゃないし、くそみたいな奴らばかりってことじゃない。

でも、誰も新人バンドに新しいものを求めないなんて痛すぎるだろ。
古めかしい曲ばっかりやるなんて、俺は気分が悪いよ。
そんなんだと、すぐに飽きられてしまうさ。

Q.最近のポップスについてはどう思います?
以前、ノエルがこのインタビューでウェラーはX Factorファンだと暴露してましたが…
この話題についてはこちらをクリック

W:くそ、奴も何か暴露されるべきだよな。ああ、確かに見てるさ。
だけど、俺はPeppa Pig(豚の子供向けアニメ)も見てるんだよ。
6歳の息子と一緒にな。

それに俺はPegga Pigの方がX Factorより好きだ。

もっといい例を示すとだな。俺はEast Enders(イギリスの長寿ドラマ)を
女房とみてるんだ。なぜなら、女房は大ファンだからさ。
10歳になる息子のベンも大好きなんだよ。

だからといって、俺がX FactorやEast Endersが好きなことにはならないだろ。
俺はただ、それに付き合わされてるだけなんだ。

Q.わかりました。あとノエルはあなたの紅茶の入れ方についても、
若干文句を言ってました….

W:良く聞け。ノエルはいろんな話をしたがるが、どのくらいが本当のことかは
知ったこっちゃない。

だけどな、あいつはマンチェスターの不良学校出身なんだよ。
どれくらいフザけた奴か察しろよ(笑)
ほんとに色んな話をするんだが、本当の話は少ししかない。

Q.ではノエルの話から離れまして、政治家が選挙活動にあなたの音楽を使うことは
どう思いますか?キャメロン首相がThe JamのEaton Riflesをとても気に入ってると
告白していましたが….

W:まぁ、誰か特定の政治家を支持することよりは、選挙に曲が使われることは
問題は少ないが…。 トニー・ブレア元首相が97年に「Changing Man」を
選挙活動に使いたいって言ってきたときに、俺は拒否したんだ。それは間違いない。

で、キャメロンがどれくらいEaton Riflesの歌詞の意味を理解できていないかは
わからないが、単純に理解できることがある。奴が大馬鹿だってことだ。

Q.(笑)また少し変わりますが、あなたはキース・リチャーズのようになるんでしょうか?
回想録を書いたりとか..。

W:毎年、そういった本を書きませんかって言われるけどな。そんなに年がいってるとは
思わないし。キースやディランが60歳になるまで、本を書かなかったっていうのは
良いことだよ。それくらいになれば色んなことが書けるしな。

よし、あと10年、この世界にいたら書いてみるとしよう。

Q.引退はかんがえてないんですか?

W:常に世界中を旅していたいのかどうかは判らないが、
常にアルバムを作りたいとは思ってる。それは間違いない。

Q.数年前にタブロイド紙にパブで酔っ払って、道路で寝ている
写真と記事が載りましたが、実際のところは何があったのでしょうか?

W:そうだな。まぁ、アホどものカメラ付携帯のせいで話題になったんだけど、
俺はもう何百万回と酒を飲んでは意識を失っているからな。

だけど、俺は酒を呑むのを辞めたんだよ。その記事のせいじゃない。
1年くらい前から辞めてるんだ。必然的にね。
今では生まれ変わったように気分がいい。

Q.呑むのをやめて何か手に入れましたか?

W:正気なことかな。毎朝、前向きにスッキリした頭で目覚める。
呑んでいたときは、こんなんじゃなかった。

確かに呑んでいるときは楽しかったけど、
そのあと3日は気分が悪いんだ。あれは自分じゃなかったな。

今は自分のことを気遣えるんだ。 週に3度はジムに行くし、
それを楽しんでる。

飲酒を反対しているわけじゃないよ。
俺は呑むことに関してはプロフェッショナルっていうくらい呑むし。

だけど、それが原因で前の恋人とは別れたりもしたしな。
まぁ、すげぇよく呑んでた。半分くらいは覚えていないけど。

<終わり>